活動記録

2023年3月

上映会「原発をとめた裁判長 原発をとめる農家たち」を開催

【日 時】2023年3月26日(日)14時(13時30分開場)
【場 所】 富山県民共生センター サンフォルテ307
      富山市湊入船町6-7、富山駅北口より徒歩10分
【参加費】1,000円

【主 催】「原発をとめた裁判長」富山上映会実行委員会

 

<開催趣旨> 

 事故から12年目、政府は原発の再稼働・新設・運転延長へと、原発政策を転換しました。地元の反対を無視して、この春にも汚染水を放出しようとしていることに対して、世界中から批判の声が上がっています。こうした中、北陸においても原発再稼働の動きが進められています。原子力規制委員会は3月3日、志賀原発の再稼働を前提とした「敷地内に活断層はない」とする北陸電力の主張を「妥当」と判断しました。

 私たちはあの3.11とは何だったのかを改めて考え、「フクシマを忘れない」企画として、今回の映画上映会を行うことにしました。

 

 当日は参加者92人、会場がいっぱいになりました。映画パンフレットも61冊も売れ、小原浩靖監督その場でサインをしておられました。映画上映のあと、小原監督のトークと参加者からの意見交換がありました。

 

<参加者、浅田さんの発言要旨>

 私は福島県田村市から避難してきました。原発から25キロです。

 原発の避難という気持ちだけを申し上げますと、こんな俳句を去年作りました。

 「夏草や 村人避けて 仮帰宅」。

 一時帰宅したときに、本当ならば喜びにあふれるところを全く逆なんですね。

 1つ目の理由は、我が家は、土壌汚染が100万ベクレルを越えているんですね。この値は、チェルノブイリの避難義務ゾーンの約2倍です。それで危険で中に入ることはできない。そういうころでできたシイタケとか山菜は、とてもじゃないけど食べる気になれないと。

 2つ目は、今、たくさんの若者が福島のために働こうと、移住したり戻ってきたりしています。若者が被ばくを恐れずに働いている一方、81歳の私が安全なところでのほほんとしていていいのか。後ろめたい気持ちが常にあるんですね。

 3つ目。村人に会うと、「あなた、いつ帰ってくるの?帰ってこないの?どうなの?帰ってこないから風評が広がるのよ」というようなことを言われました。ということで、我がふるさとがはるかになる。

 原発事故というのは、単に被ばくとか汚染とかだけでなくて、人の心、コミュニティ、そういうものまで破壊していくと。あの年は卯年だった。一巡して今年もうさぎ年が戻ってきましたけど、この12年、13年目になっても全くその状況は変わっていない。如何に原発が恐ろしいものかということを知ってほしいと思います。

<映画チラシ>

<当日配布資料>

<参加者アンケート>

 

〇先日、樋口先生のご講演を拝聴したばかりで、樋口先生の理論の明解さに感服していたところです。原発は危険きわまりないものゆえに止めるのはあたりまえ。それがなぜ周知されないのか、非常識な判決が出るのか、判決さえ出されないところすらあり、暗たんたる気もちになります。

映画を拝見し、農家のみなさんの「原発にたよらない」農業、くらしのおとりくみに、明るい光を見させて頂いた気もちです。監督さんのお話、生存者がいるのに、放射線の発生のために消防が救助活動ができなくなった旨を、そして地震だけならどれだけの人が助かったか…ということを伺い、本当に原発はあってはならないものという思いをあらたにしました。

原発は全ての人々のいのち、人生、いきがいをこわす、おそろしい悪魔。絶対に止めなくてはなりません!

 

〇岸田首相と国会議員に見てもらわなくてはならない。

 

〇原発は動かしてはいけないという明確なメッセージが伝わってきました。企画していただいてありがとうございました。

 

〇肩に力を入れない映画。訴えるよりも伝える大切なことを根底にした映画。これからも反対を強く訴えるよりも本質を伝える映画を願う。

 

〇とてもよい映画でした。福井地方裁判所で判決を聞いた感動を思い出しました。

若い農業従事者の笑顔がよかった。でも被バクしながらの作業はちょっと心配です。

 

〇これからも頑張れると思いました。原発反対運動をつづけます。

 

〇「危険なことは起らないから、考えないことにしよう」という原子力規制委員会という組織は一体何だったのか、何でそんな事が当然の如く行なわれているのか。全く理解に苦しむ。それ程我国の政府、役人、関連団体の人々、学者等々が救いようの無い実態という事を知らないまゝ過してきている我自身と私の周りに居る人々。忘れないように、忘れてはいけないと心に何回も決めていながら、失念してしまう愚かさには自分ながらアキれてしまう。

映画は終始明かるく、原発に対するウラミや苦痛が話される訳ではないだけに悔やしい。

 

〇今日は、知人に誘われて軽い気持ちで参加しました。ひと度災害が起きると、原発は、とても怖いものと思っていますが(3.11の震災には心を痛めていたのですが)この頃は、段々忘れてきており、今日の映写会では、改めて原発に対する思いを強くさせてくれました。

沢山の方々が裁判に向けて努力、苦労されていること、汚染された土地で太陽光を活用して新たに農業を進めておられる方たちに、感服しました。

又、このような映画を作って、全国に知らしめている監督さんもすばらしい!ありがとうございました。

 

〇先日、樋口さんの講演も聞きましたが、改めて判決文の美しさに感動し涙が出ました。福島の農業者のみなさんの笑顔も美しかったですが、再び福島原発が震災にみまわれて、あの笑顔がくもらないよう、原発廃炉に向かうよう心から祈ります。小原監督のアフタートークで、忘れかけていた出来事を思いおこしました。この国は、悲惨で過酷な出来事をきちんと振り返って総括し未来のための糧にしようとはしません。これでは過ちは何度でも起きてしまいます。

 

〇小原監督へ

核兵器廃絶に向けて、その危険性を世界中の人に知ってもらい、核戦争を防ぐため、世論で核兵器を廃絶するために、「もし、明日、核戦争が起きたら、人類は、地球はどうなるんだ?」という映画を作りたいのですが、どうしたらいいですか?誰に頼めばいいですか。お金は、いくら集めればいいですか?小原さん、作っていただけませんか!

<新聞掲載記事>